手や指に汗疱・湿疹が……原因と治し方は?

汗疱 指
「手や指に汗疱が……」

突然、手や指にできる小さなぷつぷつ。かゆみを伴うこともあれば全くかゆくないこともあったり、「かゆい!」と思って引っかくと、今度はかきすぎて痛くなったり……。

指にできる汗疱や湿疹は夏に悪化することが多いため、汗疹(あせも)と同じように汗が原因のような気もしますが、実際のところどうなのでしょうか。

●手にできる汗疱、湿疹、水疱……手汗が関係しているの?
●病気が原因で汗疱や湿疹が出ることも?
●手の汗疱や湿疹、治し方と対策は?

トラブルのない健康な手でいるために、汗疱や湿疹の原因、治し方、対策、手汗との関係について見ていきましょう。

手や指にできる汗疱・湿疹・水泡と手汗の関係

手汗 湿疹
「指の汗疱や湿疹は手汗と関係してるの?」

汗をかく夏場に悪化しやすい汗疱。つい「手汗と関係している」と思いがちですが、実は手汗と汗疱との関連性は、はっきりとは証明されていません。

汗疱状湿疹は、手のひらや足の裏の汗が多いひとや、汗を掻く(原文ママ)季節に多く発生する傾向がありますが、かならずしも汗と関連している訳ではなく、冬場でもみられます。

引用:高知大学医学部付属病院 「コラム – 医療情報提供」

汗疱や湿疹は「手汗が多い人に出やすい」「汗をかく時期に増える」という特徴がありますが、手汗が少ない人や汗をかかない冬場にも出ることはあり、「手汗をかく=汗疱や湿疹につながる」とは言い切れません。

手汗の対策をすれば汗疱も減るのかというと、そういうわけでもないのです。

手の汗疱や湿疹の原因

手 汗疱
それでは、手や指にできる汗疱・湿疹・水泡は、何が原因なのでしょうか。

汗疱は、「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」や「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」、「接触性皮膚炎」などの病気の際に多く出ることがあります。

手や指にできた汗疱を観察してみましょう。
汗疱が膿を含んでいるかどうかで、病気をある程度絞ることができます。
ここでは、考えられる病気の例をいくつか紹介したいと思います。

<膿を含んでいる「膿疱」の場合>

■掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
・親指の付け根や小指の付け根部分に集中して汗疱が出る
・爪の周りが赤くなったり、爪が黒っぽくなる
・症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す

■帯状疱疹(たいじょうほうしん)
・体の片側だけに症状が出る
・汗疱がまばらではなく、密集している
・痛みを伴うことが多い

<膿を含んでいない「水疱」の場合)>

■接触性皮膚炎(せっしょくせいひふえん)
・刺激となるものが皮膚に触れることで発生する
・汗疱は、刺激物が接触した部分にのみ出てくる
・皮膚が赤くなる

「あてはまるかも」と思うものはありましたか?

放置しておくと重症化したり慢性化することもあるため、なるべく早く治すことが大切。
治療はほとんどが皮膚科で行えます。「治りが遅い」「様子がヘン」と感じたら、すぐに病院へ行くようにしましょう。

汗疱や湿疹の治療・治し方

手 汗疹
手や指の汗疱・湿疹で皮膚科に行った場合、どのような治療が行われるのでしょうか。
先ほど紹介した3つの病気のケースについて、治療法を見てみましょう。

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

掌蹠膿疱症の治療は、原因が何かによって変わってきます。

掌蹠膿疱症の原因

・金属アレルギーの場合
・細菌による炎症の場合
・原因が特定できない場合

原因が金属アレルギーや細菌であればその原因を取り除きますが、患者さんのうち原因を特定できるのは3割程度。残り7割の患者さんは薬での治療を行います。

使われる主な薬はステロイド軟膏。
ステロイド軟膏は、皮膚が薄い部分に長期間使うと赤みなどの副作用が生じますが、手は皮膚が厚く副作用が出にくいため、そこまで副作用に敏感になる心配はなさそうです。

帯状疱疹(たいじょうほうしん)

「強いストレスや過労によって引き起こされる」と言われている帯状疱疹。「体の片側だけに汗疱が出る」「痛みを伴う」など独特の特徴があります。
大抵は体の広い部分に赤いぶつぶつが出ますが、まれに手や足にだけ汗疱が出ることも。

帯状疱疹は、疲れているときやストレスが溜まっているとき、免疫力が低下しているときに発症しやすい症状です。体のケアをしっかり行うことが、帯状疱疹への対策になります。

帯状疱疹を発症した場合、体力と免疫力が低下している状態ですので、まずは休息が必要です。体力と免疫力が低下する要因としては、加齢、過労、大きなストレス、栄養失調などが考えられます。

つまり、普段から運動をして体力を落とさない努力をしたり、過度な労働を避けたり、もし過度の労働をした場合はしっかり睡眠を取るなどして、体のメンテナンスを行うことが大切です。(中略)

ですから、少し良くなったからといって、すぐに元の日常生活を送ることは避け、充分な栄養を取りながら、1週間くらいはのんびりと休みましょう。

引用:公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット 「帯状疱疹のケア」

治療には抗ウイルス薬を投与しますが、重症化すると入院の必要も。
治療が遅れると痛みなどの後遺症が残ることもあるので、早めの受診を心がけましょう。

接触性皮膚炎(せっしょくせいひふえん)

刺激となるものが直接皮膚に触れることで汗疱が出る、接触性皮膚炎。
洗剤、化粧品、毛染めなどの日用品、アクセサリーなどの貴金属、ゴム手袋など、とにかく本人にとって刺激となるものが触れると、そこに湿疹や汗疱が出てしまいます。

治療にはステロイド剤を塗り、同時に、何が原因で汗疱や湿疹が出ているのかを問診などを通して見つけていきます。

「普段使っている洗剤が原因なのに、それに気づかず使い続けて汗疱や湿疹が慢性化してしまう」ということもあるため、原因となる刺激物質を特定することはとても重要。
接触性皮膚炎を悪化させないためには、早めに原因を突き止めることがポイントになってきます。

手や指の汗疱には、早めの対処が大切

手 水疱
手や指にできる汗疱・湿疹について、原因や病気の可能性などを見てきました。

●汗疱・湿疹は、手汗との関係性は低い
●汗疱は、掌蹠膿疱症、帯状疱疹、接触性皮膚炎などによって出ることも
●治療は皮膚科へ。放置すると重症化して入院が必要になるケースも

手や指だけに出ると「手汗が関係してるのかな」と思ってしまいますが、実は手汗との関係性は低い汗疱。

思わぬ病気や疾患の可能性もあるため、放置は禁物です。良くなったり悪くなったりを繰り返したり、症状が長引くようなら、早めに皮膚科を受診するようにしましょう。

執筆ライター

執筆ライター:美香

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする